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分子というモノは奥が深い…

最近、社内でちょっとした相談事を受けて、それ以来有機分子の配座解析についてちょこちょこと調べたりしています。
配座解析の基本は単結合の回転障壁の正確な評価だと思いますが、それが実に難しい。非常に単純な例として2つWeb上で紹介されているものを挙げると、

Rotational barrier of biphenyl (COC blog)
電子相関?? (CONFLEX iNSIDE)

実は、ビフェニルや5-メチルアントラセンの回転障壁さえ、正確に評価するのは大変なわけです。まぁこれらの分子は特に評価が難しい例で、飽和炭化水素系はもう少し楽なようですが…でも、現実問題として、トルエンやビアリールの誘導体なんぞ材料や医薬品には遍く存在しているわけで、しかも分子の大きさはそんなに小さくないわけです。そんな連中にCCSD(T)/cc-pVQZとかね、もうシングルポイント計算すらある程度の規模のクラスタやスパコン使わないと不可能です。

まぁ、企業ならある程度の規模のクラスタやスパコン使えよという方もいらっしゃるでしょうが…そんなに世の中甘くはないですぁ。

計算化学はすごいのですが(そしてこれからさらにすごくなる?)、配座を手軽に調べられる実験装置なんてものができたらもっとすごいのにと思う今日この頃。
計算で予測して、実験を減らすことが研究の効率化につながると確信している現在の風潮に逆行するような気もしますが、計算の予測は非常に扱いが難しいので、精度を保障する前提条件云々を考えていると徐々に現実の系から外れてきて、頭から煙が……

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