« 2007年07月 | メイン | 2007年09月 »

2007年08月27日

ORCA使ってる人オルカ?

ちょっと前に、GAMESS MLでORCAという名前のプログラムが出てきました。聞いたことがなかったので調べてみたら、ドイツ・ボン大のグループによって開発されているab initio計算プログラムで、アカデミックに限り無償で配布されています。ユーザー登録で"個人的な学習"とし、プログラムを使ってみました。

RI-MP2やSCS-MP2, DFT/MP2ハイブリッド法であるB2PLYP, mPW2PLYPが利用できます。HFの計算スピードはGAMESSに比べて低速ながらMP2とDFTの効率は高く、PC GAMESSほどではありませんが結構高速で計算できます(RI-MP2ならGAMESSのMP2より速いかも?)。Windowsでも並列できればいいですが、バイナリは1CPUのみです。

ちなみに実行ファイルはGaussian同様各Link毎に用意されていて、それらの間をデータが渡り歩きます。PC GAMESSの実行用に使っているbatファイルを書き直してORCA用に使っているのですが、うっかり.tmpファイルをクリーンする設定を入れていると、データが渡り歩く前にテンポラリファイルを根こそぎ削除してしまって計算がエラー終了しますので要注意。入力形式もかなりGaussianを意識した感じがします。ただ、一般的なz-matrixが使えなかったり(xyzはもちろん可)、対称性が扱えないことが弱点かも。今後改善される可能性大ですが。
CCSD(T)やQCISD(T)が入ってますが、これらは現時点(2.6.04)でエネルギー計算のみサポートされています。
個人的に興味を持ったのが、IGLO法によるNMR化学シフト計算で、IGLO-IIによる計算はかなり高速かつメモリの制約が無さそうなので、WinGAMESSのGIAO法による計算と比較してみたいところ(現状では、一部の分子でなぜかとんでもない計算結果を返すのが???で、そもそもIGLO法とはなんぞや的なところから理解する必要大と思われる)。ちなみにORCAにはGIAO法は未実装です。

結構新しいエッセンスが入っていて(本当は私が時流についていっていないだけ)、面白いプログラムだと思います。是非お試しあれ。

2007年08月17日

GAMESSのコンパイル:続報

GAMESS (2007.03 R3)のWindows上でのコンパイルについて。
すでに、cygwin/g77でのコンパイルについては正常に行えることを確認済みですが、それからgfortran 4.3によるコンパイルとCygwin/MinGWを使ったcygwin非依存バイナリ生成を試みてました。どちらも実行速度向上の可能性を考えてのトライです。

現状、上手くいってません。
gfortran on Cygwinでは、nmrとあともう一つ(何だったか忘れてしまった…)でコンパイル時にエラーを吐いて終了。ただ、それ以外は正常にコンパイルできているんで、リンク時にそれら2つのオブジェクトファイルを除けば、NMR計算は機能しないものの他の計算はできるかも。近々やってみます。ちなみにエラーについてはgfortranのバグだとlogには記録されてますが…どうなんでしょ?
MinGWのg77によるコンパイルでは、ddi以外はすべて正常にコンパイルできます(-mno-cygwinオプション追加で)。ddiはソースがcですが、MinGWのヘッダファイル(include以下)が足りないので、コンパイルができませんでした。cygwinのincludeにパスを通しても、それは所詮cygwinのヘッダファイルなので、コンパイルが上手くいかなかったりリンクでエラー吐くんで意味なし。

個人的には、MinGWでのcygwin非依存バイナリに興味津々ですが、すぐにはできなそう(涙
この辺について詳しい方 or やってみた方情報募集中。あ、MLに流してみよか…まずはエラー内容をきっちり押さえてからですが。